八幡原飛行場業務日誌

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発掘した遺物 箱編 (1)の続き

・発掘した遺物 箱編 (1)の続き

Revell 1/32 零戦52型 (H-265) の続きだ

組立図には、「解説 橋本 喜久男」といきなり書いてある。
当時はそんなの目に入っていない。

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一部を抜書きすると...

(第1図)コックピットの組立
組立の前に塗装をしておくと便利です。
①の計器盤は黒のつや消しで、メーターはグレイまたは銀
などで記入して実感を出し、方向舵ペダルはブルー・グリー
ンに銀を混色した色を塗ります。
②③④⑤などのコックピット・デッキと隔壁、シート、操
縦桿はブルー・グリーンと銀の混色。④の操縦桿の上部のグ
リップは黒のつや消し。コックピットと左右の計器盤は黒のつ
や消しでメーターはグレイまたは銀。レバー類のグリップは
黒に塗ります。パイロットの服は茶とカーキーグリーンの混
色のつや消し、飛行帽は褐色。マフラーは白。メガネはグレイ
で、黒い枠。パラシュート・ベルトはタン。手袋とブーツは暗褐色。
顔は、はだ色にしてください。

(以下略)

いまになって、組立図で気がつくのは、当時レベルカラーは販売されているのに、レベルカラーでの
番号が書かれていない。詳しくはわからないが、この零戦の発売より、レベルカラーの発売は
あとなのだろうか。
組立図にかかれてはいないが、レベルカラーのビンのラベルに、「濃緑色(日本海軍)」と記載があるので
それを見ながら選べば、問題なかった。
ただ、当時は、青竹色は、発売されていなくて、内部色の「ブルー・グリーンに銀を混色した色」というのは、なんのこっちゃということですね。
モデルアート誌かなんかを見て、「クリアーブルー」と「クリアーグリーン」の混色を「シルバー」を塗装してある上に塗るということを、あとで知りました。
それも、レベルカラーのクリアーカラー発売前だと、通常のカラーの上澄みのクリアー部分を使うという
ふしぎな小技(こわざ)が必要でした。

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今見ると、その意気込みは伝わってくるものの、現実として、1/32の零戦をだれでもちゃんと作れるようには
書かれていないと感じる。ある程度のスキルのある場合を想定して、書かれているように思う。
なにしろ、デカールの説明もなんだか、ていねいじゃないし、改造に面積がさかれている。
書いた人の知識はわかるが、ここまで書くなら、もっと面積というかページを増やして、基本的なことを
ちゃんとおさえないといけないのではないのかと思える。
とは言え、この時代はまだまだ日本のプラモデルは、アメリカやイギリスを追いかけていたわけで、
開発途上だったので、そんなものなのだろう。

この零戦を完成させた中学一年生は、あらためてプラモデルにのめりこんで行ったのだから、これはこれで、すばらしい製品だったのだ。



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